後工程(実装・テスト)

信頼性エンジニア

最終更新:2026-09-21

この職種は何をするのか

信頼性エンジニアは、出荷した半導体が市場で何年、どれくらいの故障率で動き続けるかを見積もり、保証する職種です。10年分の使用を実時間で試すことはできないため、高温・高電圧・高湿度で劣化を加速させる試験を行い、加速モデルで実使用条件の寿命に換算します。車載や産業機器向けでは、この保証の厳しさが製品競争力そのものになります。

仕事内容

信頼性試験の計画と実施

HTOL(高温動作寿命)、HAST(高加速温湿度ストレス)、温度サイクル試験などを、製品の用途と顧客規格(AEC-Q100など)に合わせて組み立てます。

劣化メカニズムの解析

ゲート酸化膜の絶縁破壊(TDDB)、しきい値電圧の変動(NBTI・HCI)、配線のエレクトロマイグレーションなど、素子と配線がどう壊れるかを物理的に理解し、寿命を見積もります。

寿命予測と故障率の算出

加速試験の結果を、アレニウスモデルなどの加速モデルで実使用条件に換算し、FIT(故障率)として顧客に示します。バスタブ曲線のどの領域を扱っているかを意識するのが基本です。

設計・プロセスへのフィードバック

試験で見つかった弱点を、デバイス設計や工程条件の改善につなげます。新ノード・新材料の導入時には、量産前の信頼性認定が立ち上げの関門になります。

担当する工程・装置

信頼性試験装置半導体製造装置 / 後工程装置加速寿命試験装置(HAST)半導体製造装置 / 後工程装置 / 信頼性試験装置バーンインシステム半導体製造装置 / 後工程装置 / 信頼性試験装置温湿度試験装置半導体製造装置 / 後工程装置 / 信頼性試験装置熱衝撃試験装置半導体製造装置 / 後工程装置 / 信頼性試験装置バーンインボード半導体製造装置 / 装置部品・サブシステム / テスト用治具・コンタクト部品

必要になる知識・用語

HTOL(高温動作寿命試験)HTOL (High Temperature Operating Life)TDDB(酸化膜経時破壊)Time-Dependent Dielectric BreakdownエレクトロマイグレーションElectromigrationNBTI(負バイアス温度不安定性)Negative Bias Temperature Instabilityホットキャリア注入(HCI)Hot Carrier Injectionバスタブ曲線とFITBathtub Curve / FIT Rate加速モデル(アレニウス則)Acceleration Model / Arrhenius Equation温度サイクル試験Temperature Cycle Test (TCT)HAST(高加速寿命試験)HAST (Highly Accelerated Stress Test)

主な企業

エスペックJPAehr Test SystemsUSルネサスエレクトロニクスJPローム(ROHM)JPソニーセミコンダクタソリューションズ(Sony)JP東芝デバイス&ストレージJPInfineon TechnologiesDE

関連する技術比較

HTOLとバーンインの違いウェハテストと最終テストの違い(半導体テスト工程比較)

よくある質問

品質保証(QA)とはどう違いますか?

信頼性エンジニアは「製品が何年もつか」を技術的に評価し、品質保証は「その製品が規格どおりに作られ、顧客に約束した品質を守れているか」を組織として保証します。前者の評価結果を後者が顧客への説明に使う関係です。

バーンインと信頼性試験は同じですか?

目的が違います。バーンインは量産品から初期不良品を取り除くスクリーニングで全数に行い、HTOLなどの信頼性試験は製品の寿命を評価するためにサンプルで行います。

どんな知識が必要ですか?

デバイス物理と材料の劣化メカニズム、そして統計(ワイブル分布など)が柱です。試験結果から寿命を推定するため、統計の比重は想像以上に大きい職種です。

関連する職種

デバイスエンジニア設計・デバイス開発パワーデバイス開発設計・デバイス開発故障解析エンジニア後工程(実装・テスト)品質保証(QA・QC)後工程(実装・テスト)テストエンジニア後工程(実装・テスト)