用語PECVD(プラズマCVD)酸化炉最終更新 2026-10-09Excel・PDF版

酸窒化膜(SiON)とは

Silicon Oxynitride

酸窒化膜(SiON)とは、シリコン酸化膜に窒素を加えた絶縁膜で、窒素の量で屈折率や誘電率を調整できます。90nm〜45nm世代のゲート絶縁膜に使われ、誘電率を上げてEOTを下げつつホウ素の突き抜けを防ぎました。現在はhigh-k膜の下の界面層や、リソグラフィの反射防止膜・ハードマスクとして使われています。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ

定義・解説

酸窒化膜(SiON:シリコン酸窒化膜)とは、シリコン酸化膜(SiO2)に窒素を加えた絶縁膜で、酸化膜と窒化膜(Si3N4)の中間の性質を持ちます。窒素の量で屈折率(約1.46〜2.0)や誘電率、エッチングのされやすさを調整できるのが特徴です。

代表的な用途はトランジスタのゲート絶縁膜です。90nm〜45nm世代では、薄い酸化膜にプラズマで窒素を入れる方法(プラズマ窒化)が使われました。窒素が入ると誘電率が上がって同じ容量を厚い膜で作れ(EOTを下げられ)、p型ゲートのポリシリコンからホウ素が突き抜けるのも防げます。その後、さらなる薄膜化ではリーク電流を抑えきれなくなり、ハフニウム系のhigh-k膜へ置き換わりましたが、high-k膜の下の界面層として今も使われています。

もう1つの用途はリソグラフィの反射防止膜(無機BARC、DARC)とハードマスクです。屈折率と吸収を調整することで、露光の光が下の膜で反射して寸法がばらつくのを抑えます。成膜はプラズマCVD(PECVD)で、シラン・亜酸化窒素・アンモニアなどの流量比で組成を決めます。

図解

酸化膜・酸窒化膜・窒化膜の屈折率と誘電率の位置づけ
値は代表値。成膜方法や水素の量でも変わる。

よくある質問(FAQ)

酸窒化膜と窒化膜の違いは何ですか?
窒化膜(Si3N4)はシリコンと窒素だけの膜で、酸窒化膜は酸素と窒素の両方を含みます。酸窒化膜は組成によって酸化膜と窒化膜の間の性質を取れるため、屈折率や誘電率を目的に合わせて調整できます。
なぜゲート絶縁膜に窒素を入れたのですか?
窒素を入れると誘電率が上がり、同じ電気容量をより厚い膜で作れるのでリーク電流を抑えられます。さらに、p型ゲートのポリシリコンに含まれるホウ素が絶縁膜を突き抜けてチャネルに入るのを防ぐ効果もありました。

設備の製造メーカー

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