レギュレータ(電圧レギュレータ:Voltage Regulator)とは、入力の電圧や負荷の電流が変わっても、出力の電圧を一定に保つ回路、またはそのIC(集積回路)のことです。電池や電源アダプターの電圧を、マイコンやセンサーなどが必要とする安定した電圧に変える役割を担い、ほぼすべての電子機器に組み込まれています。大きく分けて、リニアレギュレータとスイッチングレギュレータの2種類があります。
リニアレギュレータは、入力と出力の間に置いたトランジスタを可変の抵抗のように働かせ、余分な電圧をトランジスタで消費して出力を一定にします。構造が簡単で部品が少なく、出力の雑音(リップル)が小さいのが利点ですが、入力と出力の電圧差に電流を掛けた分の電力が熱として失われるため、電圧差が大きいと効率が悪くなります。その中で、入力と出力の電圧差が小さくても動作できるものをLDO(Low Dropout:低ドロップアウト)レギュレータと呼び、電池駆動の機器やノイズに敏感なアナログ回路・高周波回路の電源に広く使われます。
スイッチングレギュレータは、トランジスタを高速にオン・オフし、インダクタやコンデンサで平滑することで電圧を変換します。DC-DCコンバータとも呼ばれ、電圧を下げる降圧型、上げる昇圧型などがあり、効率が90%を超えることも多いため、大きな電流を扱うCPUやGPUの電源に使われます。一方でスイッチングの雑音が出るため、スイッチングレギュレータで効率よく電圧を下げ、その後段にLDOを置いて雑音を除く組み合わせもよく使われます。出力電圧の安定性は、入力の変動に対するライン・レギュレーションや、負荷の変動に対するロード・レギュレーション、電源の雑音を除く能力(PSRR)で評価されます。