用語ドライエッチング装置PECVD(プラズマCVD)最終更新 2026-10-10出典 1件Excel・PDF版

解離(プラズマ中の分子の分解)とは

Dissociation

解離とは、分子が結合を切られて原子やラジカルなどの断片に分かれることで、プラズマでは電子の衝突で起こります。必要なエネルギーが電離より小さいため、ラジカルはイオンよりはるかに多くできます。解離の度合いはエッチングの選択比を左右し、進みすぎるとフッ素が増えて選択比が下がるため、装置とガスで制御します。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

解離とは、分子が結合を切られてより小さな断片(原子やラジカル)に分かれることです。プラズマの中では、加速された電子が分子にぶつかることで解離が起こり、エッチングや成膜の化学反応を担うラジカルが作られます。たとえば四フッ化炭素(CF4)が解離すると、CF3・CF2などの断片とフッ素原子(F)ができます。

分子を解離させるのに必要なエネルギーは、電子を取り去って電離させるのに必要なエネルギーより小さいことが多いため、プラズマの中ではイオンよりはるかに多くのラジカルが作られます。どの断片がどれだけできるか(解離の度合い)は、プラズマの密度や電子のエネルギー、圧力によって変わり、これがエッチングの性質を大きく左右します。

フルオロカーボンのガスで酸化膜をエッチングする場合、解離が進みすぎるとフッ素原子が増えて下地のシリコンまで削りやすくなり、選択比が下がります。解離をほどほどに抑えると、CF2などの断片が側壁や下地に保護膜(ポリマー)を作り、選択比と形状を保てます。高密度のICPは解離が進みやすく、CCPは比較的穏やかという違いがあり、装置とガスの組み合わせで解離を制御します。チャンバーのクリーニングでは、NF3を別の場所のプラズマ(リモートプラズマ)で十分に解離させ、フッ素原子だけを送り込みます。

図解

CF4がプラズマ中で電子の衝突により解離してラジカルができ、表面で反応する流れ
チャンバーのクリーニングでは、NF3をリモートプラズマで十分に解離させて使う。

よくある質問(FAQ)

解離と電離の違いは何ですか?
解離は分子の結合が切れて、原子やラジカルなどの中性の断片に分かれることです。電離は原子や分子から電子が取り去られて、電気を帯びたイオンになることです。解離のほうが必要なエネルギーが小さいことが多く、プラズマの中ではイオンよりラジカルがはるかに多くできます。
解離が進みすぎるとどうなりますか?
フルオロカーボンのガスでは、分子が細かく分かれてフッ素原子が増え、保護膜を作るCF2などの断片が減ります。その結果、下地や側壁も削れやすくなり、選択比や形状が悪くなります。ガスの種類や流量、圧力、電力で解離の度合いを調整します。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 日本真空学会「ラジカル制御プラズマとその応用(Journal of the Vacuum Society of Japan 52巻9号)」(2026/10/10 確認)