用語熱処理装置成膜装置最終更新 2026-10-07Excel・PDF版

デュアルゲートとは

Dual Gate

デュアルゲートとは、半導体では主に2つの意味で使われる言葉です。1つは1チップ内で膜厚の違うゲート酸化膜(内部回路用の薄膜とI/O用の厚膜)や、nMOS・pMOSで仕事関数の違うゲート材料を作り分ける技術。もう1つはチャネルを2つのゲートで挟むダブルゲート構造で、FinFETやGAAの源流です。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ

定義・解説

デュアルゲートとは、半導体の文脈では主に2つの意味で使われる言葉です。1つは、1つのチップの中で、膜厚の異なるゲート酸化膜や、仕事関数の異なるゲート材料を作り分ける製造技術(デュアルゲート酸化膜、デュアル仕事関数ゲート)。もう1つは、チャネルを上下または両側から2つのゲートで挟むトランジスタ構造(ダブルゲート)です。

デュアルゲート酸化膜は、CPUやSoCのように、高速で低電圧の内部回路と、高い電圧を扱う入出力(I/O)回路を同じチップに載せるために使われます。内部回路には薄い酸化膜、I/O回路には耐圧を確保できる厚い酸化膜が必要なため、まず全面に酸化膜を付け、薄くしたい領域だけをリソグラフィで開口して酸化膜を除去し、もう一度酸化して2種類の厚さを作ります。3種類の膜厚を作り分ける場合はトリプルゲート酸化膜と呼ばれます。

デュアル仕事関数ゲートは、nMOSとpMOSで仕事関数の異なるゲート材料を使い分ける技術です。両方のしきい値電圧を適切な値にするには、nMOSには伝導帯に近い、pMOSには価電子帯に近い仕事関数のゲートが必要になります。ポリシリコンゲートの時代はn型とp型に別々にドーピングしてこれを実現し、High-k/メタルゲートの世代では、nMOS用とpMOS用の仕事関数金属を作り分けています。

構造としてのダブルゲート(デュアルゲート)トランジスタは、チャネルを2つのゲートで挟むことで、1つのゲートだけで制御する平面型より短チャネル効果を抑えられます。チャネルを薄い板状にして両側からゲートで挟むFinFETは、この考え方を立体化したもので、さらに4方向から囲むのがGAA(ゲートオールアラウンド)です。

このほか、高周波用のデュアルゲートMOSFET(2つのゲートを直列に持ち、ミキサーや利得制御に使う)や、表示パネルの薄膜トランジスタ(TFT)で上下にゲートを持つ構造なども、デュアルゲートと呼ばれます。どの意味かは文脈で判断する必要があります。

図解

デュアルゲートの2つの意味(ゲートの作り分けとダブルゲート構造)
文脈によって意味が違うので、どちらを指しているかに注意する。

よくある質問(FAQ)

デュアルゲート酸化膜はなぜ必要なのですか?
同じチップに、低い電圧で高速に動く内部回路と、外部とつながる高い電圧のI/O回路が混在するためです。内部回路は性能のために薄いゲート酸化膜を、I/O回路は高い電圧に耐えるために厚い酸化膜を必要とします。そこで酸化を2回に分け、薄くしたい領域だけ途中で酸化膜を除去して、2種類の厚さを作り分けます。
デュアルゲートとFinFETはどう違いますか?
ダブルゲート(デュアルゲート)構造は、チャネルを2つのゲートで挟んで制御する考え方の総称です。FinFETは、シリコンを薄いフィン状に立てて、その両側面(と上面)をゲートで覆うことで、この考え方を量産しやすい形で実現した構造です。チャネルの四方をゲートで囲むと、GAAになります。

設備の製造メーカー

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