用語工場インフラ最終更新 2026-10-09Excel・PDF版

EHS(環境・安全衛生)とは

Environment, Health and Safety

EHS(環境・安全衛生)とは、事業活動の環境への影響を減らし、働く人の健康と安全を守るための取り組みや部門のことです。半導体の工場は毒性ガスや強い薬品、大量の水とエネルギーを扱うため特に重視されます。漏洩の防止と装置の安全設計に加え、温室効果の大きいフッ素系ガスの除害、水の再利用、PFASへの対応が課題です。

目次6項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ

定義・解説

EHS(Environment, Health and Safety:環境・安全衛生)とは、事業活動が環境に与える影響を減らし、働く人の健康と安全を守るための取り組みや、それを担う部門のことです。ESH、HSE、SHEとも呼ばれ、語順が違っても同じ意味で使われます。半導体の工場は、毒性・可燃性のガス、強い酸やアルカリの薬品、高電圧、放射線やレーザー、大量の水とエネルギーを扱うため、EHSが特に重視される産業です。

半導体の工場の安全衛生では、特殊ガスや薬液の漏洩を防ぎ、万一の際に被害を広げないことが中心になります。ガスキャビネットや漏洩検知、緊急遮断、排気の設備を備え、作業者には保護具の着用や手順の教育を徹底します。製造装置には、SEMI S2をはじめとする安全ガイドラインに沿った設計が求められます。化学物質の取り扱いは、日本では労働安全衛生法や化学物質の排出量を把握するPRTR制度などの法規に従って管理されます。

環境の面では、温室効果ガス、水、エネルギー、化学物質の管理が大きな課題です。エッチングや装置の清掃に使うCF₄やNF₃、SF₆などのフッ素系ガスは、二酸化炭素の数千〜数万倍の温室効果を持つため、除害装置で分解して排出を減らし、温室効果の小さい代替ガスへの切り替えも進められています。超純水を大量に使うため、排水の処理と再利用で水の使用量を減らし、工場の電力の再生可能エネルギーへの転換も求められています。近年は、分解しにくい有機フッ素化合物(PFAS)の規制の動向も、材料の選択に影響しています。

図解

半導体工場のEHS(環境・安全衛生)の主な課題
環境・健康・安全の英語の頭文字。工場の許認可や顧客の監査でも重視される。

よくある質問(FAQ)

EHSとESH・HSEの違いは何ですか?
どれも環境(Environment)・健康(Health)・安全(Safety)の頭文字を並べたもので、意味は同じです。企業や業界、地域によってどの語順を使うかが異なり、半導体業界ではEHSやESHがよく使われます。
半導体工場の環境面の課題は何ですか?
エッチングや装置の清掃に使うCF₄・NF₃・SF₆などのフッ素系ガスの温室効果が非常に大きいこと、超純水を大量に使うこと、電力の消費が大きいことが主な課題です。除害装置でのガスの分解、排水の再利用、再生可能エネルギーの導入などで対応しています。

設備の製造メーカー

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