SEMI S2とは、国際的な半導体の業界団体SEMIが定めた、半導体製造装置の環境・安全・衛生(EHS)に関するガイドラインです。正式名称は「Environmental, Health, and Safety Guideline for Semiconductor Manufacturing Equipment」で、装置が作業者や工場の設備、環境に危険を及ぼさないよう、設計の段階で満たすべき基準を幅広く定めています。半導体製造装置の安全の分野で、事実上の世界標準として扱われています。
SEMI S2の対象は多岐にわたります。感電を防ぐ電気の設計、化学物質やガスの漏洩と排気、火災の防止、地震への備え、レーザーや放射線・電磁波、可動部による挟まれ、高温部への接触、騒音、人間工学(作業のしやすさ)、緊急停止の仕組み、取扱説明書や警告表示などです。個別の分野については、人間工学のSEMI S8、火災のリスク評価のSEMI S14、電気設計のSEMI S22などの関連するガイドラインと組み合わせて使われます。
SEMI S2は法律ではありませんが、多くの半導体メーカーが装置の購入仕様書でSEMI S2への適合を求めるため、装置メーカーにとっては実質的に必須の基準です。適合の確認は、第三者の評価機関が装置を評価して報告書を作成する形で行われるのが一般的です。各国の法規制(日本の労働安全衛生法や高圧ガス保安法、欧州のCEマーキングなど)とあわせて、装置の安全設計の基盤になっています。