II-VI族化合物半導体とは、周期表の2族(12族)の亜鉛(Zn)・カドミウム(Cd)・水銀(Hg)と、16族の硫黄(S)・セレン(Se)・テルル(Te)・酸素(O)を組み合わせた半導体です。硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnSe)、硫化カドミウム(CdS)、テルル化カドミウム(CdTe)、酸化亜鉛(ZnO)、テルル化水銀カドミウム(HgCdTe)などがあります。
GaAsなどのIII-V族より結合のイオン性が強く、組み合わせによってバンドギャップが約0.1eV(HgTe寄りのHgCdTe)から約3.7eV(ZnS)まで広く変わるのが特徴です。この性質を生かして、CdTeは薄膜太陽電池に、HgCdTeは赤外線センサーに、CdTe・CdZnTeはX線・ガンマ線の検出器に、CdSeやZnSは量子ドットや蛍光体に使われています。
一方で、バンドギャップの大きいII-VI族はp型にするのが難しく(ドーピングしても自ら補償してしまう)、かつて青色発光素子の候補だったZnSeは、寿命の問題もあってGaNに敗れました。カドミウムや水銀は毒性が強いため、使用や廃棄には規制がかかり、量子ドットではInPなどへの置き換えが進んでいます。