用語化合物半導体ウェハ化合物半導体最終更新 2026-10-10出典 2件Excel・PDF版

II-VI族化合物半導体(ZnS・CdS・CdTe)とは

II-VI Compound Semiconductor

II-VI族化合物半導体とは、亜鉛・カドミウム・水銀と、硫黄・セレン・テルル・酸素を組み合わせた半導体です。組み合わせでバンドギャップが大きく変わり、CdTeは薄膜太陽電池、HgCdTeは赤外線センサー、CdTeはX線検出器、CdSeやZnSは量子ドットに使われます。p型化の難しさと、カドミウムなどの毒性が課題です。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

II-VI族化合物半導体とは、周期表の2族(12族)の亜鉛(Zn)・カドミウム(Cd)・水銀(Hg)と、16族の硫黄(S)・セレン(Se)・テルル(Te)・酸素(O)を組み合わせた半導体です。硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnSe)、硫化カドミウム(CdS)、テルル化カドミウム(CdTe)、酸化亜鉛(ZnO)、テルル化水銀カドミウム(HgCdTe)などがあります。

GaAsなどのIII-V族より結合のイオン性が強く、組み合わせによってバンドギャップが約0.1eV(HgTe寄りのHgCdTe)から約3.7eV(ZnS)まで広く変わるのが特徴です。この性質を生かして、CdTeは薄膜太陽電池に、HgCdTeは赤外線センサーに、CdTe・CdZnTeはX線・ガンマ線の検出器に、CdSeやZnSは量子ドットや蛍光体に使われています。

一方で、バンドギャップの大きいII-VI族はp型にするのが難しく(ドーピングしても自ら補償してしまう)、かつて青色発光素子の候補だったZnSeは、寿命の問題もあってGaNに敗れました。カドミウムや水銀は毒性が強いため、使用や廃棄には規制がかかり、量子ドットではInPなどへの置き換えが進んでいます。

図解

主なII-VI族化合物半導体(ZnS・CdS・CdTe・HgCdTe)のバンドギャップと用途
バンドギャップは室温の代表値。

よくある質問(FAQ)

II-VI族とIII-V族の違いは何ですか?
III-V族はガリウム・インジウムなどの13族と、ヒ素・リン・窒素などの15族の組み合わせで、GaAsやGaNのようにトランジスタやLEDの主力になっています。II-VI族は12族と16族の組み合わせで結合のイオン性が強く、p型にしにくいため、光の検出や太陽電池など受光側の用途が中心です。
なぜ「II-VI」と呼ぶのですか?
昔の周期表の分け方で、亜鉛やカドミウムが2族(IIB族)、硫黄やセレンが6族(VIB族)に当たっていたためです。現在の周期表では12族と16族ですが、慣習としてII-VI族と呼ばれています。

設備の製造メーカー

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出典・参考資料

  1. 東京大学 近藤高志「デバイス材料工学(光デバイス材料)講義ノート」(2026/10/10 確認)
  2. 山梨大学 鍋谷暢一「結晶工学特論 part I 化合物半導体とエピタキシー」(2026/10/10 確認)