最終更新 2026-10-19

ガリウム・ゲルマニウム輸出規制とは

Gallium and Germanium Export Controls

ガリウム・ゲルマニウム輸出規制とは、中国が2023年8月から導入した、ガリウムとゲルマニウムの輸出を許可制にする措置と、2024年12月の米国向け禁輸などその後の強化を指します。ガリウムはGaAsやGaNの原料、ゲルマニウムはSiGeや光ファイバーの材料で、世界の生産の大半を中国が占めるため、調達先の多様化が進んでいます。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

ガリウム・ゲルマニウム輸出規制とは、中国政府が2023年に導入した、ガリウムとゲルマニウムおよびその化合物の輸出を許可制にする措置と、その後の強化を指します。中国商務省は2023年7月に規制を発表し、同年8月1日から輸出に許可が必要になりました。2024年12月には、米国向けのガリウム・ゲルマニウムなどの輸出を原則として禁止する措置も発表しています。

ガリウムは、化合物半導体のGaAs(ヒ化ガリウム)やGaN(窒化ガリウム)の原料で、スマートフォンの高周波部品、LED、パワー半導体、レーダーなどに欠かせません。ゲルマニウムは、光ファイバー、赤外線の光学部品、SiGeの高速トランジスタ、太陽電池(宇宙用)などに使われます。どちらも、アルミニウムや亜鉛を精錬するときの副産物として回収されることが多く、世界の一次生産の大半を中国が占めています。

この規制は、米国などによる先端半導体の輸出規制に対する対抗措置と受け止められました。規制の発表後、中国以外の地域で価格が上昇し、各国は在庫の確保、リサイクル、中国以外での生産の再開や新設を進めています。日本でも重要鉱物の安定供給は経済安全保障の課題とされ、調達先の多様化(セカンドソースの確保)が求められています。

図解

ガリウムのGaAs・GaN、ゲルマニウムのSiGe・光学用途を並べた表と規制の経緯
規制の内容は発表時点のもので、変更される可能性がある。

よくある質問(FAQ)

ガリウムは半導体の何に使われていますか?
主に化合物半導体の原料として使われます。GaAs(ヒ化ガリウム)はスマートフォンの高周波のパワーアンプやレーザー、GaN(窒化ガリウム)は青色・白色LED、急速充電器などのパワー半導体、基地局やレーダーの高周波部品に使われます。次世代のパワー半導体の酸化ガリウムの原料でもあります。
なぜ中国に生産が集中しているのですか?
ガリウムやゲルマニウムは単独の鉱山から掘るのではなく、アルミニウムの原料(ボーキサイト)や亜鉛を精錬する過程で副産物として回収されることが多いためです。中国はアルミニウムと亜鉛の精錬の規模が大きく、低いコストで回収する体制を整えてきたため、世界の一次生産の大半を占めるようになりました。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. U.S. Geological Survey「Mineral Commodity Summaries 2025: Gallium」(2026/10/19 確認)
  2. U.S. Geological Survey「Mineral Commodity Summaries 2025: Germanium」(2026/10/19 確認)