設計・デバイス開発
化合物半導体エンジニア
最終更新:2026-09-28
この職種は何をするのか
化合物半導体エンジニアは、GaN(窒化ガリウム)・GaAs(ヒ化ガリウム)・InP(リン化インジウム)といった、2種類以上の元素でできた半導体のデバイスを開発する職種です。シリコンより電子が速い、バンドギャップが広い、光を出せるといった性質を活かし、5G基地局のアンプ、充電器や電源のパワーデバイス、光通信用レーザーに使われます。結晶成長からデバイス加工まで一貫して関わることが多いのが特徴です。
仕事内容
エピ構造の設計と結晶成長
HEMTのようなヘテロ接合デバイスでは、MOCVDで積む多層膜の組成と膜厚がデバイス特性を決めます。基板との格子不整合で生じる欠陥や反りも管理します。
デバイスプロセスの開発
ゲート電極、オーミック電極、パッシベーション膜の形成条件を作り込みます。シリコンとは材料も薬液も違い、多くの工程で独自のノウハウが必要です。
特性評価と信頼性
GaN HEMTでは電流コラプス(高電圧動作後に電流が減る現象)や、高電界下での劣化が主要な課題です。長時間の通電試験で寿命を見積もります。
基板と製造コストの検討
GaNならSiC基板・シリコン基板・GaN基板のどれを使うかで性能とコストが大きく変わります。用途に合った基板と口径の選択にも関わります。
担当する工程・装置
必要になる知識・用語
化合物半導体Compound SemiconductorGaN(窒化ガリウム)Gallium Nitride (GaN)HEMT(高電子移動度トランジスタ)High Electron Mobility Transistor (HEMT)GaN-on-Si(シリコン上GaN)GaN-on-Siliconワイドバンドギャップ半導体Wide Bandgap Semiconductor禁止帯(バンドギャップ)Band GapMOCVDMetal-Organic Chemical Vapor Depositionサファイア基板Sapphire Substrateパッシベーション(保護膜)Passivation
主な企業
関連する技術比較
よくある質問
パワーデバイスエンジニアとの違いは?
パワーデバイスエンジニアは用途(電力変換)で括られ、SiCやシリコンのIGBTも扱います。化合物半導体エンジニアは材料で括られ、パワーに加えてRFや光のデバイスも扱います。GaNのパワーデバイスは両方にまたがる領域です。
日本での就職先は?
住友電気工業、三菱電機、日亜化学工業、富士通系の企業などが化合物デバイスを手がけています。結晶成長装置や基板の企業にも関連する技術職があります。
シリコンの経験は役に立ちますか?
工程の基本的な考え方は共通なので役立ちます。ただし材料物性、結晶成長、欠陥の振る舞いがシリコンとは大きく違うため、材料固有の知識を改めて学ぶ必要があります。