フットプリント(Footprint)とは、英語で「足跡」を意味し、そこから転じて、ある物が占める床面積や設置面積を指す言葉です。半導体工場では、製造装置がクリーンルームの床を占める面積を装置のフットプリントと呼び、装置の重要な仕様の一つとして扱います。電子回路の分野では、部品をプリント基板に実装するための電極(ランド)の配置と大きさ、環境の分野では温室効果ガスの排出量を表すカーボンフットプリントの意味でも使われます。
装置のフットプリントが重視されるのは、クリーンルームの面積が非常に高価だからです。クリーンルームは空調・フィルタ・振動対策・ユーティリティを備えるため、1平方メートルあたりの建設費と運用費が一般の建物よりはるかに高く、同じ建屋の中にどれだけの生産能力を詰め込めるかが投資効率を左右します。そのため、装置の能力は単なるスループット(枚/時)だけでなく、床面積あたりのスループットでも比較されます。装置メーカーは、複数の処理室を搬送室の周りに集めたクラスターツールや、処理室を上下に積み重ねる構造、保守に必要な周囲の空間を減らす設計で、フットプリントを小さくする工夫をしています。
フットプリントを考えるときは、装置本体だけでなく、保守作業に必要な周囲の空間(サービスエリア)や、床下のサブファブに置く真空ポンプ・電源・除害装置などの補機も含めて評価します。装置の正面のロードポートや自動搬送の通路との配置も影響します。工場の設計段階では、装置ごとのフットプリントとサービスエリアを積み上げてクリーンルームの面積と配置を決め、将来の装置の増設や入れ替えの余地も見込みます。