フュームドシリカとは、四塩化ケイ素(SiCl4)を水素と酸素の炎の中で燃やして作る、非常に細かい二酸化ケイ素(シリカ)の粉です。乾式シリカとも呼ばれます。直径7〜40nmほどの一次粒子がブドウの房のようにつながった凝集体(大きさ100〜200nm程度)になっているのが特徴です。
半導体では、CMPのスラリーに入れる研磨粒子(砥粒)として使われてきました。とくに層間絶縁膜(酸化膜)のCMPでは、角ばった凝集体が膜を効率よく削るため、研磨速度を出しやすいという利点があります。一方で、粗い凝集体はスクラッチ(研磨傷)の原因になるため、分散と粗大粒子の除去の管理が重要です。
液の中で丸い粒子を育てて作るコロイダルシリカと比べると、フュームドシリカは研磨速度で有利、コロイダルシリカは粒径がそろって傷が少ない点で有利です。配線の微細化で傷への要求が厳しくなるにつれ、用途によってはコロイダルシリカやセリアへの置き換えが進みました。半導体以外では、封止材や接着剤の流れ方(チキソ性)を調整する添加剤としても広く使われています。