最終更新 2026-10-19

ゼータ電位とは

Zeta Potential

ゼータ電位とは、液体の中の粒子の表面が帯びている電気の強さの目安です。CMPのスラリーでは、粒子が同じ符号に強く帯電していれば反発し合って分散が保たれ、ゼロに近いと凝集してスクラッチの原因になります。CMP後の洗浄では、粒子とウェハを同じ符号に帯電させて反発させ、粒子を取り除きます。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

ゼータ電位とは、液体の中に分散した粒子の表面が帯びている電気の強さを表す目安で、粒子と一緒に動く液体の層の外側(すべり面)での電位のことです。液体の中の粒子の表面は、多くの場合プラスかマイナスに帯電しており、その周りに反対の電荷のイオンが集まっています。ゼータ電位は、この粒子どうし、または粒子と表面の間で働く電気的な反発や引き合いの強さを知る手がかりになります。

CMPのスラリーでは、ゼータ電位が粒子の分散の安定性を決めます。粒子どうしが同じ符号に強く帯電していれば(一般に絶対値で30mV程度以上が目安)、互いに反発してばらばらのまま保たれます。ゼータ電位がゼロに近づくと反発が弱まり、粒子が集まって大きな塊(凝集)になり、ウェハにスクラッチ(傷)を付ける原因になります。ゼータ電位は液体のpHで大きく変わり、ゼロになるpH(等電点)はシリカでは2〜3程度、セリアでは中性付近と、材料によって異なります。

洗浄でも重要です。CMPの後、ウェハの表面に残った研磨粒子を取り除くとき、粒子とウェハの表面が同じ符号に帯電するpHの洗浄液を使うと、両者が反発し合って粒子が離れやすくなり、再び付くのも防げます。そのため、スラリーや洗浄液の設計では、材料ごとのゼータ電位とpHの関係を測ってから条件を決めます。測定には、電場の中で粒子が動く速さを光で測る電気泳動光散乱法が使われます。

図解

ゼータ電位の大きさによる粒子の分散と凝集、粒子とウェハの帯電の関係
30mVは一般的な目安で、粒子の種類や液体の条件によって異なる。

よくある質問(FAQ)

等電点とは何ですか?
粒子のゼータ電位がゼロになるpHのことです。等電点の近くでは粒子どうしの電気的な反発がなくなり、凝集しやすくなります。シリカの等電点はpH2〜3程度、セリアは中性付近と材料によって異なるため、スラリーや洗浄液のpHは、等電点から離れた値に設定します。
ゼータ電位はCMP後の洗浄にどう関係しますか?
研磨粒子とウェハの表面が反対の符号に帯電していると、電気的に引き合って粒子が取れにくくなります。洗浄液のpHを調整して両方を同じ符号に帯電させると反発し合い、粒子が離れやすくなり、再び付くのも防げます。アルカリ性の洗浄液がよく使われるのはこのためです。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. 大塚電子「1.ゼータ電位とは?(【入門】ゼータ電位)」(2026/10/19 確認)