機能水とは、超純水にごく少量の気体(水素・オゾン・二酸化炭素など)を溶かしたり、微量の薬液を加えたりして、洗浄などの特別な働きを持たせた水です。濃い薬液を大量に使う従来の洗浄(RCA洗浄など)を置き換え、薬液と水の使用量や廃液を減らす目的で、1990年代に日本で研究が進みました。
代表的なものは3つあります。水素水は、超純水に水素を約1ppm程度溶かしたもので、微量のアンモニアを加えてメガソニックと組み合わせると、ウェハ表面を酸化させずにパーティクルを効率よく取り除けます。オゾン水は、超純水にオゾンを数〜数十ppm溶かしたもので、強い酸化力で有機物を分解し、硫酸と過酸化水素の混合液(SPM)の代わりにレジストの残りなどを取り除くのに使われます。炭酸水は、二酸化炭素を溶かして水の電気抵抗を下げたもので、洗浄中の静電気による帯電やデバイスの破壊を防ぎます。
機能水はその場で作って、使う場所(ユースポイント)の近くで供給するのが基本です。溶けた気体は時間がたつと抜けたり分解したりするため、濃度を安定に保つ製造装置と濃度計が欠かせません。日本の水処理メーカーが製造装置を提供しており、枚葉洗浄装置と組み合わせて使われています。