TXRF(Total Reflection X-ray Fluorescence:全反射蛍光X線分析)とは、ウェハの表面にX線をごく浅い角度で当てて全反射させ、表面に付いた微量の元素から出てくる蛍光X線を測る分析方法です。半導体工場では、ウェハの表面の金属汚染を、ウェハを壊さずに測るための標準的な方法として使われています。
X線を表面すれすれの角度(0.1度程度、臨界角より小さい角度)で当てると、X線はウェハの中にほとんど入り込まずに表面で全反射します。そのため、ウェハ自体から出る信号(背景)が非常に小さくなり、表面に付いたごくわずかな鉄・ニッケル・銅・亜鉛などの金属の信号をはっきり捉えられます。検出できる量は1cm²あたり10の9乗〜10の10乗個の原子程度です。
さらに感度を上げる方法として、フッ化水素の蒸気でウェハ表面の酸化膜を溶かし、その液滴に表面の金属を集めてから測るVPD(気相分解)-TXRFがあります。金属汚染は、ゲート酸化膜の信頼性の低下や接合のリーク電流の増加につながるため、洗浄の後や装置の立ち上げ、薬液や部材の管理で、TXRFによる測定が日常的に行われています。