SC2洗浄とは、塩酸(HCl)・過酸化水素水(H₂O₂)・純水の混合液でウェハを洗い、表面の金属汚染を除去するウェット洗浄です。RCA洗浄の第2液(Standard Clean 2)にあたり、薬液の成分からHPM(Hydrochloric acid-hydrogen Peroxide Mixture)洗浄とも呼ばれます。
従来の標準的な条件は、HCl:H₂O₂:H₂O=1:1:6の比率で、液温70〜80℃程度です。過酸化水素が表面の金属を酸化し、塩酸がそれを水に溶ける塩化物に変えて取り除きます。鉄・ニッケル・銅・ナトリウム・アルミニウムなど、前のSC1洗浄や装置・薬液から持ち込まれた金属を減らすのが主な役割です。シリコンや酸化膜はほとんど溶かさないため、ウェハの表面を削らずに洗浄でき、処理後の表面には薄い化学酸化膜が残ります。
金属汚染は、ゲート酸化膜の絶縁破壊や接合のリーク電流、キャリアのライフタイム低下の原因になるため、ゲート酸化の前などの重要な工程では、SC1とSC2を組み合わせたRCA洗浄が長く標準とされてきました。現在は薬液と純水の使用量を減らすために希釈したSC2や、常温の希塩酸、塩酸を加えた希フッ酸、オゾン水などを組み合わせた洗浄も使われます。塩酸の蒸気は装置の金属部品を腐食させるため、排気と装置の材料選びにも注意が必要です。