用語洗浄装置ウェット洗浄装置最終更新 2026-10-10出典 1件Excel・PDF版

親水性・疎水性(接触角)とは

Hydrophilicity / Hydrophobicity

親水性とは表面が水になじみやすい性質、疎水性とは水をはじく性質で、表面に置いた水滴の接触角で表し、角度が小さいほど親水性です。シリコンはフッ酸処理直後は水素終端で疎水性、SC1洗浄や酸化膜の表面は親水性になります。HMDS処理・ウェハの直接接合・液浸露光など多くの工程で表面の性質を使い分けます。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

親水性(Hydrophilicity)とは、物の表面が水になじみやすく、水が薄く広がる性質のことで、反対に水をはじいて水滴が丸くなる性質を疎水性(撥水性:Hydrophobicity)と呼びます。どちらに近いかは、表面に置いた水滴の縁と表面がなす角度である接触角で表し、接触角が小さいほど親水性、大きいほど疎水性です。一般に90°未満を親水性、90°以上を疎水性とし、10°以下の非常に濡れやすい状態を超親水性と呼びます。

シリコンウェハの表面は、処理によって親水性と疎水性が大きく変わります。フッ酸(DHF)で自然酸化膜を除いた直後のシリコン表面は、水素で終端されて疎水性になり、水をはじきます。この性質を使い、ウェハを引き上げたときに水がはじけば酸化膜が取れたと判断できます。一方、SC1洗浄やオゾン水で処理した表面や酸化膜の表面は、水酸基(-OH)を持つため親水性になります。疎水性の表面は水滴が残りやすく、乾燥時に溶けた成分が析出してウォーターマークが生じやすいため、IPA乾燥などの乾燥方法の選択に影響します。

親水性・疎水性の制御は多くの工程で使われます。レジストを塗る前のHMDS処理は、表面を疎水性にしてレジストの密着を高めます。ウェハどうしを直接貼り合わせる接合では、表面を親水性にして水酸基どうしの結合を利用します。液浸露光では、レジストの上の膜(トップコート)を疎水性にして、高速で動くウェハの上に水が残らないようにします。表面の状態は接触角計で水滴の角度を測って管理し、わずかな有機汚染でも接触角が変わるため、表面の清浄度の簡易的な指標としても使われます。

図解

親水性と疎水性の表面の比較(水滴の形・シリコン表面の例・工程での使い方)
表面の終端(OHかHか)で性質が変わり、多くの工程で使い分けられる。

よくある質問(FAQ)

親水性と疎水性は接触角何度で分かれますか?
一般に、水滴の接触角が90°未満なら親水性、90°以上なら疎水性とされます。10°以下のように水が薄く広がる状態は超親水性、150°以上のように水滴がほぼ球になる状態は超撥水性と呼ばれます。分野によって目安の角度が異なることもあります。
フッ酸処理したシリコンはなぜ水をはじくのですか?
フッ酸で自然酸化膜を除くと、シリコン表面の結合の手が水素で終端され、水となじむ水酸基がなくなるためです。この疎水性を利用して、ウェハを引き上げたときに水がはじけば酸化膜が除去できたと判断できます。

設備の製造メーカー

関連する装置カテゴリ

同じトピックの用語

ウェハ洗浄 のトピックで関連する用語です。

同じトピックの企業

Lam Research米国アクリオンシステムズ(Akrion Systems)米国ACM Research米国KCTech(ケーシーテック)韓国ステラケミファ日本三菱ガス化学日本

比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

  1. The Surface Science Society of Japan「Formation of Hydrophobic Surface on Si(111) in Aqueous Hydrofluoric Immersion Process(Hyomen Kagaku 16巻8号)」(2026/10/10 確認)