システムレベルテスト(SLT)装置メーカー2社

システムレベルテスト(SLT)装置は、最終テストを終えたプロセッサなどのデバイスを、実際の製品に近いボードに載せてOSやアプリケーションを動かし、正しく動作するかを確かめる装置です。ATEによる構造テストや機能テストでは網羅しきれない、実使用時の動作条件でしか現れない不良を見つけます。1個あたりの試験時間が長いため、多数のデバイスを並列に非同期で試験するスロット構成と、発熱の大きいデバイスの温度制御が装置の要点です。

メーカー 2 社同じ分野の装置 9 カテゴリ
掲載する

主要特徴

実製品に近いボード上でOS・アプリを動かして動作を確かめる
ATEの構造テスト・機能テストで見逃す不良を拾う
試験時間が長いため、多数デバイスの並列・非同期試験が基本
AI・HPC向けの大電力デバイスでは温度制御が重要
チップレットではKGD(良品ダイ)の確保にも使われる

よくある質問

SLTとATEによる最終テストの違いは何ですか?▾
ATEはテストパターンを入れて回路の構造や機能を短時間で検査します。SLTは実際の製品と同じようにデバイスを動作させるため時間はかかりますが、ソフトウェアを動かしたときにだけ現れる不良や、部品同士の相互作用による不良を見つけられます。両者は置き換えではなく補完関係にあります。
なぜSLTが増えているのですか?▾
プロセッサやAIアクセラレータは回路が巨大で、ATEのパターンだけで全動作を網羅するのが難しくなっています。また、高価なHBMや複数のチップを1パッケージに載せるため、不良品を出荷したときの損失が大きくなっています。そのため最終段でSLTを入れる製品が増えています。

スペック比較

複数の機種が掲載している項目を並べています。

システムレベルテスト:3機種の比較

項目アドバンテスト7038(システムレベルテスト)Teradyne(テラダイン)Titan(システムレベルテスト)Teradyne(テラダイン)Titan HP(システムレベルテスト)
方式—非同期スロットのシステムレベルテストシステムレベルテスト(ミッションモード試験)
対象—モバイル向けアプリケーションプロセッサAI・クラウドインフラ向けデバイス
1機種だけが掲載している項目(5件)
同時測定最大 720 個——
スループット5,000 UPH——
機能PoP 両面コンタクト・温度試験・SCAN/LBIST/MBIST——
効果—バッチ方式比 30% のスループット向上—
温度制御——アクティブサーマルコントロール(ATC)

※ スペックは各メーカーの公開情報に基づく参考値です。メーカーが公表していない項目は「—」としています。正確な仕様はメーカーへお問い合わせください。

代表製品・スペック

製品写真
アドバンテスト

7038(システムレベルテスト)

最大 720 個を同時測定し、5,000 UPH を出す大規模量産向けの低コストなシステムレベルテスト(SLT)装置。

同時測定最大 720 個
スループット5,000 UPH
機能PoP 両面コンタクト・温度試験・SCAN/LBIST/MBIST
製品写真
Teradyne(テラダイン)

Titan(システムレベルテスト)

モバイル向けアプリケーションプロセッサのシステムレベルテスト(SLT)プラットフォーム。非同期スロット構成で従来のバッチ方式より 30% 高い処理量。

方式非同期スロットのシステムレベルテスト
効果バッチ方式比 30% のスループット向上
対象モバイル向けアプリケーションプロセッサ
製品写真
Teradyne(テラダイン)

Titan HP(システムレベルテスト)

AI・クラウド向けデバイスのシステムレベルテスト(SLT)プラットフォーム。アクティブサーマルコントロールで大電力デバイスに対応する。

方式システムレベルテスト(ミッションモード試験)
温度制御アクティブサーマルコントロール(ATC)
対象AI・クラウドインフラ向けデバイス

※ スペックは公開情報に基づく参考値です。正確な仕様はメーカーへお問い合わせください。

メーカー

2社の主要メーカー

アドバンテスト日本

半導体テスト装置(ATE)市場で世界シェア50%超のリーダー。SoC、メモリ、パワー半導体の包括的テストソリューションを提供。

SoCテストシステム
V93000T2000
メモリテストシステム
T5800T5500
パワーテストシステム
MTe
  • •ATE市場で世界シェア50%以上のトップポジション
  • •SoC、メモリ、パワー半導体の包括的テストソリューション
会社詳細
Teradyne(テラダイン)米国

ATE(自動テスト装置)の世界大手。SoC・メモリ・車載・産業向けに幅広いテストプラットフォームを展開し、アドバンテストと市場を二分。

SoCテストシステム
UltraFLEXplusETS-800
メモリテストシステム
Magnum
  • •ATE市場でアドバンテストと並ぶ世界2強の一角
  • •SoC・メモリ・車載向けの包括的テストラインナップ
会社詳細

同じ分野の装置カテゴリ

アナログ・リニアテストシステム

アナログ・リニアテストシステムは、オペアンプ・電源IC・ドライバICなどリニア回路を主体とするデバイスの電気的特性を測定する自動試験装置です。

メーカー 6 社
最終テスト装置

ファイナルテスト(Final Test)は、パッケージング完了後の半導体デバイスに対して出荷前の最終電気特性検査を行うプロセスです。

メーカー 8 社
イメージセンサテストシステム

イメージセンサテストシステムは、CMOSイメージセンサやディスプレイドライバなど、光や表示に関わるデバイスの特性を測定する自動試験装置です。

メーカー 3 社
ロジックテストシステム

ロジックテストシステムは、SoC・マイコン・FPGAなどデジタル論理回路を主体とするデバイスに対し、大量のテストパターンを高速に印加して期待値と比較する自動試験装置(ATE)です。

メーカー 4 社
メモリテストシステム

メモリテストシステムは、DRAM・NANDフラッシュなどのメモリデバイスに対し、全アドレスへの書き込みと読み出しを繰り返してビット単位の不良を検出する自動試験装置です。

メーカー 2 社
混在型テストシステム

混在型テストシステムは、デジタル回路とアナログ/RF回路が同一チップに搭載されたミックスドシグナルデバイスを、1台で一括測定する自動試験装置です。

メーカー 5 社
パッケージ外観・バンプ検査装置

パッケージ外観・バンプ検査装置は、後工程で作ったバンプ・再配線・パッケージの外観を光学的に検査・計測する装置です。

メーカー 3 社
パワーデバイステスター

パワーデバイステスターは、MOSFET・IGBT・ダイオードなどのパワーデバイスの電気特性を測る装置です。

メーカー 3 社
ウェハプローバー

ウェハプローバー(Wafer Prober)は、ダイシング前のウェハ状態で全チップの電気特性を検査する装置です。

メーカー 9 社

関連用語

比較・違いを学ぶ

ウェハテストと最終テストの違い(半導体テスト工程比較)
ウェハテスト(Wafer Test / CP:Circuit Probe)はウェハ状態のままプローバーで各ダイの電気特性を測定し、不良ダイを封止前に弾く工程です…
→
ATPGとBISTの違い(テストパターンをどこで作るか)
どちらもDFT(テスト容易化設計)の枠組みに属する技術ですが、テストの実行主体が外にあるか内にあるかという点で対照的です。実際のSoCでは両者を組み合わせ、メモ…
→
HTOLとバーンインの違い
どちらも高温で電圧をかけて動作させる試験のため混同されがちですが、位置づけはまったく違います。片方は製品の選別工程であり、もう片方は設計・プロセスの信頼性を認定…
→
← 半導体装置カテゴリ一覧に戻る