バフ研磨とは、布・フェルト・不織布などの柔らかい研磨材(バフ)に研磨剤を付けて回転させ、表面を押し当てて磨き、平滑で光沢のある面に仕上げる研磨方法です。金属部品の鏡面仕上げとして広く使われ、半導体分野では、CMPの後に表面の微小な傷や残った異物を取り除く仕上げ研磨や、装置部品の表面仕上げを指して使われます。
一般的なバフ研磨は、粗い研磨剤から細かい研磨剤へ段階的に替えながら磨いていきます。砥石で削る研削とは違い、バフは柔らかいため対象の形状に沿ってなじみ、表面の細かな凹凸をならして光沢を出すのが目的です。寸法や平坦度を精密に作り込むよりも、表面の粗さを下げることに向いています。
半導体のCMP装置では、主研磨の後に、柔らかいパッドと研磨力の弱いスラリーや薬液で短時間だけ磨く「バフ研磨(バフ処理)」の工程が設けられることがあります。主研磨で付いた微細なスクラッチや、表面に付着したスラリー粒子を取り除き、その後の洗浄での除去を助けるためで、仕上げ研磨(ファイナルポリッシュ)の一種です。
装置部品の分野では、真空チャンバーや配管、薬液を流す部品の内面をバフ研磨して表面を滑らかにし、パーティクルが溜まりにくく、ガスを放出しにくい面にします。さらに平滑さと清浄度が必要な超高純度ガスの配管などでは、バフ研磨の後に電解研磨(EP)を行い、表面をさらに平滑にして不動態膜を付けます。
なお、シリコンウェハの製造でも、ラッピング(遊離砥粒研磨)で平坦にした後、両面研磨や片面の鏡面研磨で仕上げますが、これらは一般にポリッシング(鏡面研磨)と呼ばれ、バフ研磨とは区別されます。