鉛フリーはんだとは

Lead-free Solder

最終更新:2026-09-28・はんだ材料(はんだボール・ペースト)|用語集のExcel・PDF版をダウンロード

鉛フリーはんだとは?

鉛フリーはんだとは、鉛を含まないはんだのことで、EUのRoHS指令(2006年施行)を機に錫鉛はんだから切り替えが進みました。標準はSn-3.0Ag-0.5Cu(SAC305、融点約217℃)で、低温用のSn-Bi系や高温用のSn-Sb系もあります。融点が錫鉛はんだより約35℃高いため、リフロー温度の上昇やウィスカ対策が課題です。

定義・解説

鉛フリーはんだとは、鉛(Pb)を含まないはんだのことです。電子機器の接合には長く、融点183℃の錫鉛共晶はんだ(Sn-37Pb)が使われてきましたが、鉛の人体や環境への有害性から、EUのRoHS指令(2006年7月施行)などで電子機器への鉛の使用が制限され、2000年代に鉛フリーはんだへの切り替えが進みました。

現在の標準は錫(Sn)・銀(Ag)・銅(Cu)を組み合わせたSn-Ag-Cu系(SAC系)で、特にSn-3.0Ag-0.5Cu(SAC305、融点約217〜220℃)は、日本の電子情報技術産業協会(JEITA)が推奨したこともあり、世界的な標準組成になりました。このほか、銀を減らしてコストを下げた低銀SAC、フローはんだに使われるSn-Cu系(融点約227℃)、融点139℃の低温はんだSn-Bi系、融点の高いSn-Sb系などがあり、用途に応じて使い分けます。

鉛フリーはんだは錫鉛はんだより融点が約35℃高いため、リフローのピーク温度が240〜260℃程度に上がり、部品や基板により高い耐熱性が求められるようになりました。また、濡れ広がりにくい、錫から針状の結晶が伸びて短絡を起こすウィスカが発生する、硬く脆いため落下衝撃に弱いといった課題があり、フラックスや合金組成、めっきの工夫で対策しています。一方、融点の高い高鉛はんだ(鉛85%以上)は代替が難しいとしてRoHSの適用除外とされ、パワー半導体のダイボンディングなどで使われてきました。その代替として、銀の焼結接合(焼結銀)などの開発が進んでいます。

よくある質問(FAQ)

SAC305とは何ですか?▾
錫(Sn)に銀(Ag)を3.0%、銅(Cu)を0.5%加えた鉛フリーはんだの組成で、成分の頭文字と数字から名付けられています。融点は約217〜220℃で、接合の信頼性と作業性のバランスが良く、世界で最も広く使われている鉛フリーはんだです。
鉛フリーはんだの課題は何ですか?▾
錫鉛はんだより融点が高いため、実装時の温度が上がって部品や基板への熱の負担が増えます。濡れ広がりにくいこと、錫のウィスカによる短絡、硬く脆いための落下衝撃への弱さも課題で、合金組成やフラックス、めっきの工夫で対策しています。

設備の製造メーカー

千住金属工業日本

はんだ材料の国内最大手メーカー。鉛フリーはんだ・フラックス・BGAはんだボールなど、半導体パッケージング全般で…

日本スペリア社日本

鉛フリーはんだを中心とするはんだ材料メーカー。独自組成の鉛フリーはんだ合金「SN100C」を開発し、棒はんだ・…

タムラ製作所日本

電子部品・電子化学実装材料・情報機器を展開する。電子化学実装材料では半導体用を含むソルダーペースト、はんだシー…

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