リフローとは、あらかじめ供給しておいたはんだを加熱して溶かし、部品と基板の電極を接合するはんだ付けの方法です。英語のreflow(再び流す)が語源で、リフローはんだ付けとも呼びます。はんだペースト(クリームはんだ)を印刷した基板に部品を載せる、または、はんだボールやバンプを付けたパッケージやチップを基板に載せ、リフロー炉に通して多数の接合を一括で行います。
リフロー炉では、決められた温度プロファイルに沿って加熱します。まず予熱で150〜200℃程度に60〜120秒保ち、フラックスを活性化させながら全体の温度をそろえます。次に本加熱ではんだの融点を超える温度まで上げ、代表的な鉛フリーはんだのSn-Ag-Cu(融点約217〜220℃)では、ピークを230〜250℃程度にして数十秒間溶かします。最後に冷却して固めます。加熱には熱風(対流)が主に使われ、はんだの酸化を防ぐために窒素雰囲気で行うこともあります。部品が耐えなければならないリフロー条件(ピーク温度最大260℃)や、パッケージの吸湿のしやすさを示す吸湿感度レベル(MSL)は、JEDECの規格(J-STD-020)で定められています。
半導体の後工程では、BGAのはんだボール搭載後の接合、フリップチップのバンプ接合、ウェハ上にめっきしたバンプを球状に整える工程などでリフローが使われます。フリップチップのC4バンプでは、溶けたはんだの表面張力でチップが正しい位置に引き寄せられる自己整合(セルフアライメント)が働きます。不良には、接合部に空洞が残るボイド、隣の電極とつながるブリッジ、パッケージの反りによる未接合(ヘッドインピロー)、吸湿した水分が加熱で膨張してパッケージが割れるポップコーン現象などがあります。バンプの間隔が数十μm以下の先端パッケージでは、反りの影響を抑えるため、熱圧着(TCB)やレーザーで局所的に加熱するリフローも使われます。なお、前工程ではBPSG膜を加熱して流動させ平坦化することもリフローと呼びます。