リフロー(リフローはんだ付け)とは

Reflow Soldering

最終更新:2026-10-04・はんだ材料(はんだボール・ペースト)・フリップチップボンダー|用語集のExcel・PDF版をダウンロード

リフロー(リフローはんだ付け)とは?

リフローとは、はんだペーストやはんだボールを加熱して溶かし、部品と基板の電極を一括で接合するはんだ付け方法です。予熱・本加熱・冷却の温度プロファイルで行い、鉛フリーはんだではピーク230〜250℃程度、部品の耐熱条件はJEDEC J-STD-020でピーク最大260℃と定められています。BGA実装やフリップチップのバンプ接合に使われます。

定義・解説

リフローとは、あらかじめ供給しておいたはんだを加熱して溶かし、部品と基板の電極を接合するはんだ付けの方法です。英語のreflow(再び流す)が語源で、リフローはんだ付けとも呼びます。はんだペースト(クリームはんだ)を印刷した基板に部品を載せる、または、はんだボールやバンプを付けたパッケージやチップを基板に載せ、リフロー炉に通して多数の接合を一括で行います。

リフロー炉では、決められた温度プロファイルに沿って加熱します。まず予熱で150〜200℃程度に60〜120秒保ち、フラックスを活性化させながら全体の温度をそろえます。次に本加熱ではんだの融点を超える温度まで上げ、代表的な鉛フリーはんだのSn-Ag-Cu(融点約217〜220℃)では、ピークを230〜250℃程度にして数十秒間溶かします。最後に冷却して固めます。加熱には熱風(対流)が主に使われ、はんだの酸化を防ぐために窒素雰囲気で行うこともあります。部品が耐えなければならないリフロー条件(ピーク温度最大260℃)や、パッケージの吸湿のしやすさを示す吸湿感度レベル(MSL)は、JEDECの規格(J-STD-020)で定められています。

半導体の後工程では、BGAのはんだボール搭載後の接合、フリップチップのバンプ接合、ウェハ上にめっきしたバンプを球状に整える工程などでリフローが使われます。フリップチップのC4バンプでは、溶けたはんだの表面張力でチップが正しい位置に引き寄せられる自己整合(セルフアライメント)が働きます。不良には、接合部に空洞が残るボイド、隣の電極とつながるブリッジ、パッケージの反りによる未接合(ヘッドインピロー)、吸湿した水分が加熱で膨張してパッケージが割れるポップコーン現象などがあります。バンプの間隔が数十μm以下の先端パッケージでは、反りの影響を抑えるため、熱圧着(TCB)やレーザーで局所的に加熱するリフローも使われます。なお、前工程ではBPSG膜を加熱して流動させ平坦化することもリフローと呼びます。

よくある質問(FAQ)

リフローの温度プロファイルとは何ですか?▾
リフロー炉の中で基板が受ける温度の時間変化のことで、予熱・本加熱(はんだの溶融)・冷却の3段階からなります。予熱でフラックスを活性化して全体の温度をそろえ、本加熱で融点を超えて数十秒溶かし、冷却で固めます。はんだの種類や部品の耐熱性に合わせて条件を最適化します。
リフローで起こる代表的な不良は何ですか?▾
はんだ内部に空洞が残るボイド、隣の電極とはんだがつながるブリッジ、パッケージの反りでボールと基板のはんだが一体にならないヘッドインピロー、吸湿したパッケージが加熱で割れるポップコーン現象などがあります。温度プロファイルの調整や、実装前のパッケージの乾燥(ベーク)で防ぎます。

設備の製造メーカー

タムラ製作所日本

電子部品・電子化学実装材料・情報機器を展開する。電子化学実装材料では半導体用を含むソルダーペースト、はんだシー…

千住金属工業日本

はんだ材料の国内最大手メーカー。鉛フリーはんだ・フラックス・BGAはんだボールなど、半導体パッケージング全般で…

関連カテゴリ

関連用語

同じトピックの用語

先端パッケージング・パッケージング のトピックで関連する用語です。

同じトピックの企業

BesiオランダDISCO日本Kulicke & Soffa米国EV GroupオーストリアASMPT香港Suss MicroTecドイツ

比較・違いを学ぶ

CoWoSとInFOの違い(TSMC先進パッケージング比較)
CoWoSとInFOは、いずれもTSMCが提供する先進パッケージング技術です。CoWoSはシリコンインターポーザーを介して複数チップを横に並べ高密度接続する2.…
→
TSVとワイヤーボンドの違い|接続密度・帯域幅・コストを比較
TSV(Through Silicon Via、シリコン貫通電極)とワイヤーボンディングはともに半導体チップと外部を電気接続する後工程技術ですが、接続方式・密度…
→
HBM2EとHBM3の違い(世代別スペック比較)
HBM(High Bandwidth Memory)はDRAMを縦に積層しTSV(Through-Silicon Via)で接続した超高帯域メモリです。AI学習…
→
ハイブリッドボンディングとフリップチップボンディングの違い
どちらもダイとダイ、またはダイと基板を電気的に接続する実装技術ですが、接合メカニズムと達成できる接続密度が根本的に異なります。フリップチップははんだバンプ(直径…
→
2.5Dパッケージングと3D ICパッケージングの違い
ムーアの法則の鈍化に伴い、異なる機能のチップを高密度で組み合わせる「先進パッケージング」が半導体の性能向上の主戦場になっています。2.5D実装(CoWoS・In…
→
トランスファーモールドとコンプレッションモールドの違い
半導体パッケージの封止(モールド)工程には、金型内にEMC(エポキシモールドコンパウンド)を注入するトランスファーモールドと、金型内にEMCを直接充填・加圧する…
→
← 用語集に戻る用語集をExcel・PDFで使う →