ランプレートとは、温度を上げる速さ(昇温速度)や下げる速さ(降温速度)のことで、1秒あたりや1分あたりに何℃変化させるかで表します。熱処理の条件を表す基本の数字の1つで、到達温度・保持時間(ソークタイム)と組み合わせて、温度の変化の全体(温度プロファイル)を決めます。
ランプレートは装置の方式によって大きく違います。多数のウェハを一度に処理する縦型の拡散炉では、毎分数〜十数℃程度と比較的ゆっくりです。ウェハが大きく熱容量があるうえ、急に加熱するとウェハの中心と外周に温度差ができ、熱応力でスリップ(転位のすべり)が発生してしまうためです。1枚ずつランプで加熱するRTPでは毎秒50〜250℃程度、さらにフラッシュランプやレーザーのアニールでは、ミリ秒以下で表面だけを加熱・冷却します。
ランプレートを上げる目的は、高い温度に滞在する時間を短くして、熱による余計な変化(ドーパントの拡散など)を減らす、つまりサーマルバジェットを下げることです。スパイクアニールでは、速い昇温と速い降温で、活性化に必要な最高温度だけを一瞬得ます。後工程のリフローや温度サイクル試験でもランプレートは規定されており、速すぎると部品の割れや反り、遅すぎると処理時間やはんだ付けの品質に影響します。