用語スパッタリング装置最終更新 2026-10-10出典 1件Excel・PDF版

コリメータ(コリメートスパッタ)とは

Collimator

コリメータとは、決まった方向に進む粒子や光だけを通して流れの向きをそろえる部品です。コリメートスパッタでは、蜂の巣状の板でウェハに垂直に近い原子だけを通し、コンタクトホールの底までバリアメタルを付けやすくしました。成膜速度の低下とパーティクルの課題から、ロングスローやイオン化PVDに置き換えられました。

目次7項目
  1. 定義・解説
  2. 図解
  3. よくある質問
  4. 設備の製造メーカー
  5. 関連用語
  6. 比較・違いを学ぶ
  7. 出典・参考資料

定義・解説

コリメータとは、ばらばらの方向に進む粒子や光のうち、決まった方向に進むものだけを通して、流れの向きをそろえる部品のことです。半導体の製造では、スパッタリングのターゲットとウェハの間に、蜂の巣のような細い穴が並んだ板(コリメータ)を置き、ウェハに垂直に近い方向に飛ぶ原子だけを通す「コリメートスパッタ」が知られています。

スパッタでターゲットからはじき出された原子は、さまざまな方向に飛び出します。そのままでは、細く深いコンタクトホールに膜を付けようとしても、斜めに飛んできた原子が穴の入口付近に付いてしまい、穴の底にはほとんど膜が付きません。コリメータを通して垂直に近い原子だけを届けると、穴の底まで膜が付きやすくなり、バリアメタル(チタンや窒化チタン)の底の被覆(ボトムカバレッジ)が改善します。この方法は1990年代に、コンタクトの微細化に対応するために使われました。

一方で、コリメータの壁にも膜が付くため、成膜の速さが大きく下がり、コリメータに付いた膜がはがれてパーティクルになるという問題がありました。その後、ターゲットとウェハの距離を大きく離して同じ効果を得るロングスロースパッタや、はじき出した原子をイオン化してウェハ側の電圧で垂直に引き込むイオン化PVDに置き換えられていきました。なお、光学や分析装置では、光やX線を平行にそろえる部品もコリメータと呼びます。

図解

コリメートスパッタ・ロングスロースパッタ・イオン化PVDの比較
光学やX線分析では、光を平行にそろえる部品もコリメータと呼ぶ。

よくある質問(FAQ)

コリメータを使うとなぜ穴の底に膜が付きやすくなるのですか?
スパッタされた原子はさまざまな方向に飛びますが、斜めに飛ぶ原子は穴の入口付近の側壁に付いてしまい、底まで届きません。コリメータで垂直に近い方向の原子だけを通すと、多くの原子が穴の底までまっすぐ届くため、底の膜が厚くなります。
コリメートスパッタが使われなくなったのはなぜですか?
コリメータの壁にも原子が付くため成膜が遅くなり、壁に付いた膜がはがれてパーティクルの原因になったからです。その後、ターゲットとウェハを離すロングスロースパッタや、原子をイオン化してウェハに垂直に引き込むイオン化PVDのほうが、効率よく底の被覆を改善できるようになりました。

設備の製造メーカー

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比較・違いを学ぶ

出典・参考資料

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