スパッタリングターゲットとは、スパッタリング(PVD)で膜の材料になる金属や化合物の板です。プラズマ中のアルゴンイオンをターゲットにぶつけ、はじき出された原子をウェハの上に積もらせて膜を作ります。半導体では、配線や電極に使うアルミニウム・銅・チタン・タンタル・コバルト・タングステンや、その窒化物などのターゲットが使われます。
半導体用のターゲットには、純度99.999%(5N)〜99.9999%(6N)といった極めて高い純度が求められます。ナトリウムなどのアルカリ金属や、ウラン・トリウムのような放射性元素はわずかでもデバイスの不良につながるためです。さらに、結晶粒の大きさや向きをそろえることで、膜の厚さの均一性やパーティクルの少なさを確保します。
ターゲットは銅などのバッキングプレートに接合して装置に取り付け、裏側から水で冷やします。マグネトロンスパッタでは磁石の配置に沿って溝状に削れていく(エロージョン)ため、平板のターゲットでは材料の3〜4割ほどしか使えないまま交換時期を迎えます。使用後のターゲットは回収して精製し直されます。主要メーカーはJX金属、Honeywell、東ソー、三菱マテリアルなどです。