前工程(ウェハプロセス)
洗浄工程エンジニア(ウェット洗浄)
最終更新:2026-09-28
この職種は何をするのか
洗浄工程エンジニアは、各工程の前後でウェハ表面のパーティクル・金属汚染・有機物・自然酸化膜を取り除く工程を担当する職種です。洗浄は前工程全体の工程数の2〜3割を占めるとされ、ほぼすべての工程の間に入ります。汚れを落とすことと、微細なパターンを倒さず膜を削りすぎないことの両立が中心課題です。
仕事内容
洗浄レシピの設計
RCA洗浄(SC1/SC2)、SPM、希フッ酸といった薬液の組み合わせと濃度・温度・時間を、除去したい汚れと許容できる膜減りから決めます。
パターン倒れと乾燥の管理
微細なパターンは乾燥時の表面張力で倒れます。IPA乾燥や表面処理を組み合わせて倒れとウォーターマークを防ぐのが、先端ノードの洗浄で最も難しい部分です。
物理洗浄の条件出し
メガソニックや二流体スプレーで粒子を除去します。物理力を上げるほど除去率は上がりますがパターンを傷めるため、その境界を見極めます。
薬液と装置の管理
薬液の濃度・金属不純物・ライフタイムを管理し、バッチ洗浄から枚葉洗浄への置き換えの評価も行います。薬液コストと排水処理量の削減も課題です。
担当する工程・装置
必要になる知識・用語
RCA洗浄RCA CleaningSPM洗浄(硫酸過酸化水素水洗浄)SPM Cleaning (Sulfuric Acid and Hydrogen Peroxide Mixture)DHF洗浄(希フッ酸洗浄)Dilute HF Cleaningメガソニック洗浄Megasonic Cleaning二流体洗浄(二流体ジェット洗浄)Two-Fluid Cleaning / Jet Spray Cleaning枚葉式洗浄(シングルウェハ洗浄)Single-Wafer Cleaningバッチ式洗浄(槽式洗浄)Batch Cleaning / Wet BenchIPA乾燥(マランゴニ乾燥)IPA Drying / Marangoni DryingウォーターマークWatermarkパターン倒壊Pattern Collapse自然酸化膜Native Oxideパーティクル汚染(発塵管理)Particle Contamination
主な企業
関連する技術比較
よくある質問
洗浄工程は地味な仕事ですか?
工程としては目立ちませんが、歩留まりへの影響は大きく、洗浄起因の欠陥はライン全体に広がります。微細化でパターン倒れや膜減りの許容量が小さくなり、技術的な難度はむしろ上がっています。
洗浄装置で日本企業は強いですか?
SCREENホールディングスが枚葉洗浄装置で世界トップクラスのシェアを持ち、東京エレクトロンや芝浦メカトロニクスも主要メーカーです。薬液でもステラケミファや関東化学など日本企業が多い分野です。
安全面で注意することはありますか?
フッ酸・硫酸・過酸化水素など危険な薬液を扱うため、保護具の着用と薬液の取り扱い手順の遵守が前提です。排水処理や薬液供給のことでファシリティ・EHS部門とやりとりする機会も多くなります。