フォトマスクエンジニア
この職種は何をするのか
フォトマスクエンジニアは、露光装置でウェハに転写する回路パターンの原版=フォトマスクを製造する職種です。マスクブランクスに電子ビームで図形を描画し、エッチング・洗浄を経て、欠陥がないことを検査で保証してから出荷します。マスク上の欠陥1つが全ウェハ・全チップに転写されるため、ウェハ工程よりも厳しい無欠陥が求められます。
仕事内容
描画データの処理と電子ビーム描画
レイアウトデータにOPCを施した膨大な図形を描画装置用に変換し、電子ビーム描画装置で描きます。先端マスクでは描画だけで十数時間かかることもあり、スループットの管理も仕事です。
エッチングと寸法管理
描画したレジストパターンを遮光膜や吸収体に転写し、マスク上の寸法(CD)とその均一性を管理します。マスクの寸法誤差がウェハ上で拡大される度合い(MEEF)を踏まえて規格を決めます。
欠陥検査と修正
マスク検査装置で欠陥を探し、見つかった欠陥は修正装置で除去・補填します。EUVマスクでは多層膜の中の欠陥を見るため、露光と同じ波長を使うアクティニック検査が重要になっています。
ペリクル装着と品質保証
異物の付着を防ぐペリクルを装着し、出荷後の再洗浄・再検査にも対応します。露光中に成長する欠陥の管理も、ウェハ工場と連携して行います。
担当する工程・装置
必要になる知識・用語
主な企業
関連する技術比較
よくある質問
フォトマスクはどこで作られていますか?
大日本印刷・TOPPAN(テクセンドフォトマスク)のようなマスク専業メーカーと、TSMCやサムスンなど自社内にマスク工場を持つデバイスメーカーの2通りがあります。先端ロジック向けは後者の比率が高くなっています。
EUVマスクは従来のマスクと何が違いますか?
EUV光は透過しないため、光を通すガラスのマスクではなく、多層膜で光を反射させる反射型マスクになります。多層膜内部の欠陥や、吸収体の厚さによる影の効果など、新しい課題が生まれています。
日本企業の強みはありますか?
マスクブランクス(HOYA・AGC)、電子ビーム描画装置(ニューフレアテクノロジー)、EUVマスク検査装置(レーザーテック)など、マスクのサプライチェーンの要所を日本企業が押さえています。