インライン(Inline)とは、半導体製造において「製造ラインの中で、製品を流しながら」行うことを指す言葉です。代表的なのがインライン計測・インライン検査で、工程を終えた製品ウェハをそのままライン内の計測装置・検査装置に通し、膜厚・線幅(CD)・重ね合わせ(オーバーレイ)・欠陥などを測ります。これに対し、ウェハをラインから抜き出して分析室で調べることをオフライン、装置の処理中にその場で測ることをin-situ(インシチュ)と呼び、3つを使い分けます。
インライン計測の目的は、不良を早く見つけて被害を小さくすることです。半導体は完成までに数百の工程と数か月の期間がかかるため、最終の電気テストで初めて異常に気付くと、その間に流したすべてのウェハが不良になりかねません。各工程の直後に測定し、SPC(統計的工程管理)で管理限界を外れた時点で装置を止めたり、APC(先端プロセス制御)で次のロットの条件を補正したりします。ただし全数を測ると装置台数とTAT(処理時間)が増えるため、ロットから数枚、ウェハ内の数点を測るサンプリングが一般的で、測定していない部分を統計モデルで推定するバーチャルメトロロジーも併用されます。
インラインには「装置どうしを直結する」という意味もあります。たとえばコーター/デベロッパは露光装置(スキャナー)とインライン接続され、レジスト塗布・露光・現像がウェハの搬送を挟まずに連続して行われます。露光後ベーク(PEB)までの待ち時間を一定にでき、化学増幅型レジストの寸法ばらつきを抑えられるためです。このほか、インライン型のスパッタ装置のように、基板が複数の処理室を一方向に流れていく装置構成もインラインと呼ばれます。