前工程(ウェハプロセス)
成膜エンジニア(CVD・ALD工程)
最終更新:2026-09-28
この職種は何をするのか
成膜エンジニアは、CVDやALDでウェハ上に絶縁膜・ゲート絶縁膜・ハードマスクなどの薄膜を形成する工程を担当する職種です。管理するのは膜厚だけでなく、組成・密度・応力・段差被覆(ステップカバレッジ)といった膜質全体です。微細化で溝や穴が深く細くなるにつれ、ALDのように原子層単位で膜を積む技術の比重が増しています。
仕事内容
膜質と段差被覆の作り込み
温度・圧力・ガス流量を振り、膜厚均一性、屈折率、応力、埋め込み性を評価します。深い溝の中にボイドやシームを作らずに埋めることは、先端ノードで最も難しい課題の一つです。
前駆体(プリカーサ)の評価
high-k膜や金属膜では前駆体の選択が膜質を決めます。材料メーカーから候補を受け取り、成膜速度・不純物・安定供給性を見て採用を判断します。
パーティクルとチャンバー管理
チャンバー内壁やシャワーヘッドに付いた膜は剥がれてパーティクルになります。クリーニング周期とシーズニングを設計し、欠陥数を管理図で監視します。
新材料・新構造の導入
low-k膜、high-k膜、エアギャップのように、新しい材料や構造の導入は成膜工程から始まることが多く、プロセスインテグレーションと組んで評価を進めます。
担当する工程・装置
必要になる知識・用語
CVDChemical Vapor DepositionALDAtomic Layer DepositionPECVDPlasma-Enhanced Chemical Vapor DepositionLPCVDLow Pressure Chemical Vapor Depositionステップカバレッジ(段差被覆性)Step CoverageTEOS(テトラエトキシシラン)Tetraethyl OrthosilicateHigh-k誘電体High-k DielectricLow-k絶縁膜(低誘電率材料)Low-k Dielectricボイド(パッケージ内の空隙欠陥)VoidシームSeamシャワーヘッドShower Head / Gas Distribution Plate層間絶縁膜(ILD)Interlayer Dielectric
主な企業
関連する技術比較
よくある質問
CVDとALDは同じ担当者が扱いますか?
ファブの規模によります。大規模ファブでは絶縁膜CVD、ALD(high-k・金属ゲート)、エピタキシャル成長のように細かく分かれ、小規模ファブでは成膜全般を一人が見ることもあります。
化学系の出身でも就けますか?
むしろ化学系・材料系の出身者が多い職種です。前駆体の反応、膜の組成と結合状態、表面反応の理解が直接役立ちます。
成膜工程で一番多いトラブルは何ですか?
パーティクル(異物)です。チャンバー内に堆積した膜の剥がれや、ガス配管内での反応生成物が原因になりやすく、欠陥検査の結果とチャンバー履歴を突き合わせて原因を追います。