ビア(Via)とは、多層配線で上下の配線層をつなぐために層間絶縁膜に開けた穴と、そこに埋め込んだ導体のことです。ビアホールとも呼ばれます。トランジスタ(ソース・ドレイン・ゲート)と最下層の配線をつなぐものはコンタクト、配線層どうしをつなぐものはビアと呼び分けるのが一般的です。
先端ロジックでは10層を超える配線層があり、チップ1個の中に数十億個のビアが形成されます。銅配線ではデュアルダマシン法を使い、層間絶縁膜にビアの穴と配線の溝(トレンチ)をエッチングで形成し、バリアメタルと銅シード層をスパッタしたうえで、電解めっきで銅を穴と溝に同時に埋め込み、はみ出した銅をCMPで除去します。アルミ配線の時代には、ビアをタングステン(Wプラグ)で埋めていました。微細化でビアの直径は数十nm以下になり、アスペクト比の高い穴をボイドなく埋めることや、バリアメタルが占める割合が増えてビア抵抗が上がることが課題になっています。
ビアの不良には、エッチングが底まで届かない開口不良、埋め込み不良によるボイド、上下の配線との位置ずれ、エレクトロマイグレーションやストレスマイグレーションによる断線などがあります。量産では、多数のビアを直列につないだビアチェーンと呼ぶテストパターンで抵抗と歩留まりを評価します。なお、ビアという言葉はパッケージや基板でも使われ、シリコンを貫通するTSV(Through-Silicon Via)、モールド樹脂を貫通するTMV、ガラス基板を貫通するTGVなどの貫通電極もビアの一種です。